とびしま柑橘工房(秦利宏さん)

つくり手を訪ねて / レモン加工所・6次産業

とびしま柑橘工房(秦利宏さん)

見た目の理由で捨てられるはずのレモンを、お菓子や加工品の価値に変える。耕作放棄地対策や農家支援にも取り組む、島のレモンのつくり手です。

生産地
大崎下島(呉市豊町)ほか とびしま海道
主なつくり
レモン菓子・加工品
創業
2008年ごろ〜(活動開始)

目次

プロフィール

つくり手の物語|捨てられるレモンから、島の未来をつくる

秦利宏さんは豊島出身。1995年から、とびしま海道の入口にあたる川尻町でパンと洋菓子の店を営んできました。2008年ごろ、地元の農家が店を訪れます。持ち込まれたのは、味に問題はなくても傷や形の理由で市場に出しにくいレモンや柑橘でした。「これを何かに使えないか」——その相談が原点です。

規格外品だけではありません。高齢化、後継者不足、耕作放棄地。かつて島一面に柑橘畑が広がり「黄金の島」と呼ばれた風景そのものが失われようとしていました。秦さんは、加工品に変えるだけでは根本的な解決にならないと考え、仲間とともに「とびしま柑橘倶楽部」を立ち上げます。合言葉は「愛とレモンで島おこし」。加工・販路開拓・情報発信に加え、耕作放棄地をもう一度畑へ戻す活動にも取り組んできました。

畑が残れば農業が残り、農業が残れば加工も小売も観光も続く。一次産業を地域経済の川上として捉え、その先の暮らしまで守ろうとしています。一本のレモンの木が育つには何年もかかる。それでも、今植えなければ未来には実らない——秦さんの活動は、農業の時間感覚そのものを映しています。

規格外レモンを価値に

レモンは、キズや形など見た目の理由で出荷されにくいものが一定量生まれます。とびしま柑橘工房は、こうした規格外レモンを捨てるのではなく、お菓子や加工品に生まれ変わらせることで、農家の収入と島の景観の両方を守ろうとしています。

こだわり

  • 皮まで生かす ── 香りの立つ瀬戸内レモンを、皮ごと丸ごと使い切る工夫。
  • 6次産業化 ── 育てる(1次)・加工する(2次)・届ける(3次)を島の中でつなぐ。
  • 島の未来への視点 ── 単なる商品づくりでなく、耕作放棄地や後継者といった課題に向き合う。

地域との関係

とびしま海道の島々は、日本でも有数のレモン産地です。一方で、高齢化や耕作放棄地といった課題も抱えています。とびしま柑橘工房の取り組みは、「捨てられるレモンを価値に変える」ことを通じて、島の農業と景観を次の世代へつなぐ活動でもあります。

インタビュー

「規格外レモン」って品質が悪いの?

いいえ。多くは形やキズなど見た目の理由で出荷基準に合わないだけで、味や香りは通常のレモンと変わりません。加工品にすると見た目は関係なくなり、おいしく楽しめます。

レモンの加工品はギフトに向いていますか?

焼き菓子やジャムなどは常温で日持ちし、幅広い相手に贈りやすい実用品です。「島の課題解決を応援する」という物語も添えられます。

どこで買えますか?

商品や販売先は時期により変わります。最新情報は各公式や、くれギフトの入荷リクエストでご確認ください。

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